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異分野融合カフェ:第6回訪問インタビュー

向井酒造株式会社 杜氏 長慶事 久仁子さん わたしの酒造り

No6

向井酒造株式会社 杜氏
長慶事 久仁子(ちょうけいじ くにこ)さん
1975年生まれ

舟屋の街並みの中にある酒蔵
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京都府丹後半島の東端にある伊根町は、船のガレージとも呼ばれる舟屋が立ち並ぶ。観光スポットのひとつとして多くの観光客を集め、映画やドラマのロケ地としても全国に知られている。創業宝暦4年(1754年)―260年もの歴史ある酒蔵「向井酒造」は、その舟屋の街並みの中にある。杜氏を務める長慶寺久仁子さんは、大阪で蔵人を経験してきたご主人の健太郎さんと、2名の蔵人の計4名で酒造りに取り組んでいる。伝統を継承しながらも、新酒開発に対する挑戦を続け、古代米(赤米)を利用した「伊根満開」は、赤い色と甘酸っぱさが特徴で、人気商品のひとつとなっている。

調理専門学校へ入学するつもりが…
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久仁子さんは東京農業大学を卒業し、実家で蔵人として1年間経験を積んだ後、23歳の若さで杜氏となった。経歴だけを見ると、最初から杜氏となることを目指し、順調に歩んできたように見える。しかし、当初は杜氏になるつもりは全くなかったそうだ。「高校生のころ、女性自衛官になりたかったんです。でも、入隊試験に不合格。それで、料理が好きだったので、調理専門学校を受験して合格しました。入学金も納めました」。ところが、「父は東京農業大学出身なんですけど、同窓会があったらしいんですよ。それで帰ってきたら突然、『おまえ、東農大受けろ』って。父の同級生の子供が東農大を受けるって聞いて、触発されたみたいです」。かたくなに断っていた久仁子さんだが、「力試しに受けてみろ。結果はどうであれ、調理専門学校に行ったらいい」と説得され、東農大を受験して見事合格する。「それでも調理専門学校に行こうと思っていたんですよ。そしたら、私が東農大を受けるって言ったあとすぐに、勝手に調理専門学校の入学を取り消して、入学金も返金してもらったって。最初から調理専門学校に行かせる気なんてなかったんですよ、ひどいでしょ」と笑う。

恩師との出会い
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東京農業大学での竹田先生との出会いによって、久仁子さんは酒造りの道を歩むようになる。「1年生のときに、竹田先生は醸造学科の学科長をしていて、白髪でオールバックで、ずっと鬼がわらみたいなこわい顔で座っていました。でもしゃべると九州なまりでかわいくて、大好きになりました。話しかけたら、なんだこの変な子は、みたいに見られていたんですけど。先生の授業を受けたら、めちゃくちゃ難しくていつも再履修。しまいにあきれられて、相手にしてもらえなかったこともありました。4年生になって研究室を決めるときに、絶対先生の研究室に行こうと思っていました。そしたら、たまたま酒の研究室でした。先生に挨拶に行ったら、おまえちょっとあれを見ろ、と言われて見たら、歴代の卒業生の集合写真があって、そこに父が映っていました。最悪、なんでここまで一緒なんだろって正直思いましたね。竹田先生は本当に厳しい先生でしたが、酵母のことが大好きで、毎朝酵母に話しかけたりと、おちゃめなところがたくさんある先生です」。

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